MSXエミュレータに関するFAQのようなメモ  2015/09/20版
(2015/09/20変更箇所) A29-3を追加。A32を一部分削除。
(2013/01/14変更箇所) A29を変更。Q32とA32を追加。

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Q1 MSXに関してよくわからないことがあるんだが、このページを読めばわかるのか?
A1 MSXそのものに関することは守備範囲外です。MSXエミュレータに関することは色々ごちゃごちゃと書かれています。

Q2 MSXエミュレータって何さ?
A2 「MSXのまねをするもの」のような意味です。MSX以外の機械に、MSXの動作のまねをさせてMSX用ソフトを動かせたりします。Windowsマシンを使ってMSXの市販ゲームで遊んだりとか、昔作ったMSX用の自作プログラムを移植の手間無しに使うことができます。

Q3 MSXの実機を使うのと比べて、MSXエミュレータの利点って何かある?
A3-1 機械はいつか壊れるものです。しかし、MSXの実機が壊れて修理や買い替えをしようと思っても、部品や品物には限りがあります。一方、現行機種でMSXエミュレータを動かすことができれば、最悪の場合でも現行機種の本体を買い換えればMSX用ソフトを使い続けることができます。
A3-2 持ち運びが楽です。例えばネットブックにMSXエミュレータを入れておけば、屋外でもMSX用ソフトを動かせます。また、USBメモリにMSXエミュレータを入れておけば、ネットカフェのPCでMSX用ソフトを動かしたりできます。MSX本体を持ち運んだり、場合によってはディスプレイ(MSXに接続できるもの)も一緒に持ち運んだりするより楽です。
A3-3 ROMカートリッジやフロッピーを物理的に抜き挿しする必要がありません。ROMの端子を清掃する手間が省けます。古いフロッピーを読もうとしたらエラーが出るトラブルから解放されます。大量のソフトを持っていて色々遊びたい場合、本物のROMやフロッピーを使うと物理的な置き場所も相当かさばりますが、ROMやフロッピーの内容を吸い出してイメージファイルにしておけばファイルを指定するだけで済みます。本物のフロッピーよりも、フロッピーのイメージファイルのほうが手軽にバックアップできます。なお、MSXの実機でイメージファイルを使う方法もありますが、色々と制限があるのでエミュレータを使うほうが良いでしょう。
A3-4 MSXの実機でできないことも可能です。表示中の画面を画像ファイルとして保存したり、実行スピードを変えたり、好きなタイミングで実行中の状態をファイルに保存して好きなときに再開したりできるエミュレータもあります。

Q4 MSXの実機を使うのと比べて、MSXエミュレータの欠点って何かある?
A4-1 まねをしているだけなので、MSXの実機の動作とは異なる場合もあります。自分の動かしたいMSX用ソフトが、あるエミュレータではうまく動くのに、別のエミュレータではうまく動かない可能性もあります。うまく動かせるエミュレータが存在しない可能性もあります。
A4-2 本物のROMカートリッジやフロッピーが使えないエミュレータも多いです。また、MSX用の外付けハードウェア、例えば本物のセンサーキッドやHALSCAN等を持っていてもエミュレータでは利用できない場合が多いと思います。
A4-3 エミュレータのせいではありませんが、エミュレータを動かしているマシンのキーボード上の複数のキーを同時押しすると正しく認識されないこともあります。また、例えばWindows用のエミュレータを使う場合は、Windowsを起動しないとMSXエミュレータが使えませんし、WindowsがOSごと固まったり重くなったりすればMSXエミュレータも影響を受けます。
A4-4 現在販売中のパソコンではほぼ問題ないと思いますが、MSXの実機に比べて非常に高い処理能力のマシンが必要です。処理能力の無駄遣いです。

Q5 MSXエミュレータを使いたいんだが、どうすればいい?
A5-1 無料のエミュレータが色々あります。Windows用のエミュレータが多いですが、Linux、MS-DOS、Macintosh、PocketPC等で動くものもあります。また、MSXのBIOSを自分で用意しなければならないものもありますが、自分でBIOSを用意しなくても使えるものもあります。詳しく知りたければネットで検索するのが確実です。有料のエミュレータに比べると多少の手間は掛かると思って下さい。なお、無料のエミュレータが本の付録CD-ROMに収録されていることもあります。紙に書かれた説明が役に立ったり、使いやすいように初期設定がされてあったりする場合もありますが、エミュレータ本体は最新版をインターネットでダウンロードしたほうが良いでしょう。
A5-2 有料のエミュレータも色々あります。面倒なことをできるだけ省きたいのであれば、有料のエミュレータのほうが良いでしょう。MSXマガジン永久保存版やMSXゲームリーダーを買うと、MSXPLAYerという公式エミュレータを入手できます。MSXマガジン永久保存版では収録ソフトと自分が所持しているフロッピーのソフト、MSXゲームリーダーでは自分が所持しているROMのソフトが動かせます。また、自分の遊びたいゲームがプロジェクトEGG、i-revo、Wiiのバーチャルコンソール等で販売されていれば、それを利用するのも良いでしょう。動作確認された上で販売されているはずですから、A4-1で述べた可能性について心配する必要が無いと思います。

Q6 エミュレータに関して違法だとか契約違反だとか何とか言われることもあるみたいだが、どこまでがセーフでどこからがアウトなのよ?
A6-1 さあ?エミュレータとコナミのゲーム全部のイメージをセットにして権利者に無断で販売して大儲けしたりすれば確実にアウトだと思いますが。GIFのように後から方針が変わるものもあるし、法律は変更される可能性もあるし、テレビの法律相談番組のように弁護士によって判断が分かれるかもしれないし、第一審と第二審とで判決が違うかもしれないし、メーカーが禁止している行為でも裁判ではメーカーの主張が認められない可能性もあるし、メーカー公式には認められないが事実上黙認していることもあるだろうし、個人的にはわかりません。
A6-2 MSXマガジン永久保存版では、MSXPLAYer以外のMSXエミュレータに関して「MSXエミュレータは歓迎、BIOSやゲームなど同梱しなければOK」と書かれていました。しかし、ユーザーがBIOSをどこから調達するのかについては明記されていません。「自分の持っている実機からBIOSを吸い出せばOK」と思っているユーザーも多いでしょうが、自分が買った物だから、自分の所有物だから使い方は自由、という主張が通用するとは限りません。「MSXのBIOSをx86系CPU上で動かすことは、アスキーとマイクロソフトとの契約によって禁止されている」というような噂も昔あったような気がします。この噂が事実かどうか、もし事実だったとして今でも有効かどうか、ユーザーの行動にまで影響を及ぼすものかどうかによってアウトとセーフの境界線が変わってくるかもしれません。よって、何とも言えません。

Q7 現在のおすすめエミュレータって、どれ?
A7-1 無料の中では、まずはblueMSXとopenMSXを試してみて下さい。再現度が高く、より実機に近い動作をするエミュレータだと思います。比較的動作が重いエミュレータかもしれませんが、現在販売中のパソコンではほぼ問題ないでしょう。また、デフォルトの設定で重く感じても、設定を変更すれば重くないかもしれません。古いパソコンで動かしたい場合は、MS-DOS用なども含む古いエミュレータも試してみて下さい。fMSX MS-DOSや、NLMSXあたりが有名だと思います。世の中には多数のエミュレータが存在して、それぞれが違った特徴を持っていたりするので、自分で探してみるのが一番です。なお、MSX専用ではなく、様々な機種をエミュレートできるエミュレータもありますので、「MSXエミュレータ」にこだわらないほうが良いかもしれません。
A7-2 本物のフロッピーを使いたいのであればMSXマガジン永久保存版のMSXPLAYer、本物のROMカートリッジを使いたいのであればMSXゲームリーダーのMSXPLAYerがおすすめかもしれません。MSXPLAYer以外にも、本物のフロッピーやROMが使えるエミュレータはあります。が、本物のフロッピーやROMを使うことは個人的におすすめしません。
A7-3 自分の遊びたいゲームが収録または販売されていれば、MSXマガジン永久保存版、プロジェクトEGG、i-revo、Wiiのバーチャルコンソール等でも良いと思います。

Q8 ところで、吸い出しって何さ?
A8 BIOSやROMカートリッジやフロッピーの内容を読み出して、イメージファイルとして保存することです。圧縮などの処理を行わない場合、MSXのメインROMであれば32Kバイト、1MビットのメガROMであれば128Kバイト、普通の2DDフロッピー1枚であれば720Kバイトのイメージファイルになります。吸い「出し」という表現を使いますが、故障や操作ミスが無い限りは、吸い出し元のBIOSやROMカートリッジやフロッピーの内容は消えませんので安心して下さい。情報の移動ではなくコピーです。CD-ROMからハードディスクにアプリケーションをインストールするのと同じようなものです。

Q9 ところで、BIOSって何さ?
A9 システムROMと呼ばれることもあります。MSXエミュレータでは、MSXのメインROM・サブROM・DISK-ROM・MSX-MUSICのROM・漢字BASICのROM・漢字フォントのROMなどがBIOSに含まれます。DISK-ROMや漢字フォントのROMなど、MSX本体だけではなく外付けハードウェアにも入っているものもあります。機種固有の内蔵ソフトを含むこともあります。メインROM以外は、MSXの機種によって存在したりしなかったりします。機種によってBIOSの内容が異なる部分もあります。

Q10 BIOSの吸い出しって、絶対に必要?
A10 最初からBIOSが内蔵または同梱されているようなエミュレータでは省略可能です。また、自分で吸い出す代わりに互換BIOS(C-BIOS)を使うこともできますが、制限もあります。C-BIOSに関してはA17-6も参照して下さい。

Q11 BIOSの吸い出しって、どうやるの?
A11 最も基本的な方法は、fMSX98のversion1.1f等に同梱されている"MAKEROM.BAS"を使うことです。MSXの実機で実行して"1: system"を選択すれば、その機種のBIOSファイルがフロッピーに保存されます。fMSX98等で使える、最も一般的な形式のBIOSファイルが作成できます。機種固有の内蔵ソフトは含まれません。また、"MAKEROM.BAS"以外では、海外製の"GETROM.BIN"を使っても良いでしょう。あと、blueMSXのサイトの"RESOURCE"ページで、パナソニックA1系機種のBIOS吸い出しツールがダウンロードできるようです。あるいは"SAVEROM.COM"等を使ってパラメータを手入力しても良いと思います。なお、エミュレータの仕様に合わせてBIOSのファイル名を変更するなどの必要があるかもしれません。

Q12 "MAKEROM.BAS"がうまく動かないみたいなんだが?
A12 パナソニックA1系の機種では"DISK.ROM"が作成できないので、"MAKEROM.BAS"を少し書き換えて、同梱されている"KSAVER.COM"も使う必要があります。詳しくは同梱のドキュメントに書かれているはずです。また、DOS2が使える機種や環境の場合は、DOS2カートリッジを抜いたり、ターボRの場合は"1"を押しながら本体を起動したり、DOS1フォーマットのディスクを入れて本体を起動するなどで、DOS2のROMが使用されないようにして下さい。

Q13 MSX-MUSIC内蔵機種で"MAKEROM.BAS"がうまく動いたように見えたが、"FMBIOS.ROM"の中身がデタラメだよ?
A13 "MAKEROM.BAS"はMSX-MUSICのスロットを自動検出しません。HB-F1XDJではそのままでOKですが、それ以外の機種では"MAKEROM.BAS"を書き換える必要があるかもしれません。詳しくは同梱のドキュメントに書かれているはずです。

Q14 "MAKEROM.BAS"をターボRで動かすと、MSX2+以下で動かした場合と何か違うんだが?
A14 "MAKEROM.BAS"をターボRで動かすと、一般的な形式ではなく、全BIOSや内蔵ワープロなどを1ファイルにまとめた形式のBIOSファイルが分割して作成されます。この、1ファイルにまとめた形式のBIOSファイルはopenMSXで使用できるみたいですが、一般的な形式ではありません。なので、一般的な形式で作成するには、"MAKEROM.BAS"を少し書き換える必要があります。

Q15 ROMカートリッジの吸い出しって、どうやるの?
A15 MSXの実機の電源を入れてからROMカートリッジを挿入する、通称「後挿し」をしてからROM吸い出しツールを実行するのが一般的だと思います。しかし、これによってROMカートリッジやMSX本体の故障の原因になる可能性もありますので、それを覚悟の上でやって下さい。PAUSE状態にしてから挿して、挿し終わってからPAUSEを解除したほうがいいという話もあります。普通のメガROMは"MGSAVE.COM"、32Kバイト以下のROMは"NSSAVE.COM"か"RIMA"、特殊なROMは仕様の情報を入手した上で"SAVEROM.COM"で吸い出しできると思います。MSXの実機を使わない方法もありますが、このページの守備範囲外です。

Q16 フロッピーディスクの吸い出しって、どうやるの?
A16 2DDの場合は、MSXの実機を使わなくても作成可能です。ただし、2HDフロッピーを2DDフォーマットしてMSXで使用していた場合は、2HDの検知穴を塞がないと、正しく読み取ってくれないことが多いと思います。あと、ディスクイメージを作成するときには、ライトプロテクトノッチを書込み禁止の状態にしておいて下さい。でないと勝手に書き換えられて、MSXで起動しないディスクになってしまう可能性があります。Windows用のツールでは、Disk-Manager、DiskExplorer、ディスクイマージュが使えると思います。特にDisk-Managerは、エラーセクタの情報を別ファイルに記録する機能があります。これを使うと、コピープロテクトを外さなくてもそのまま動かせる可能性が高くなります。しかし、エラーセクタの情報を利用できるエミュレータは限られています。また、Windows9x系じゃない場合や、USB接続のFDDで使う場合にエラーセクタの情報が正しくイメージ化できるかどうかは個人的に未確認です。MS-DOSではDCOPY.EXEかPhyLoCopyが使えると思います。MSXでしか読めないフロッピーがあれば、MSX用のツールを使うしかないでしょう。

Q17 エミュレータが起動せずにエラーが出る、またはMSXのゲームが起動しない、MSXの画面が出てこない、起動途中で止まるなどのトラブルが発生するんだが?
A17-1 例えばWindowsXP時代のエミュレータをVistaや95で動かしたり、DirectXなどの必要なライブラリやファイルが欠けていたりバージョンが違っていたりすると動かない可能性があります。エミュレータの動作環境を確認して下さい。海外製のMS-DOS用エミュレータでは、DOSを英語モードにして動かしたほうが良いかも。
A17-2 エミュレータの不具合や仕様かもしれません。A21-2、A21-3も参考にして下さい。別のマシン、別のOS、別のエミュレータ、同じエミュレータの異なるバージョンも試してみて下さい。
A17-3 自分でBIOSを吸い出した場合は、A18も参照して下さい。
A17-4 MSXのソフトの吸い出し失敗かもしれません。もう一度吸い出してみたり、別のマシンやソフトで吸い出してみたりしてみて下さい。特に古いフロッピーが劣化している場合、何度か試すとエラーが出たり出なかったりするかもしれません。ROMカートリッジの場合、端子の接触不良の可能性があります。
A17-5 フロッピーのソフトには、DISK-ROMのBIOSが必要です。MSX2以上のためのソフトには、MSX2以上のBIOS(と、それに応じたエミュレータの機能や設定)が必要です。この辺の話は実機でも同様です。
A17-6 C-BIOSでは、BASICやフロッピーが使えなかったり、完全には動作しなかったり、エミュレータによってはC-BIOSが使えなかったりします。
A17-7 読み取り専用のイメージファイルが使用できないエミュレータも存在したかもしれません。(念のためにイメージファイルをコピーしたあとで)読み取り専用のチェックを外して下さい。
A17-8 MSXのソフトのコピープロテクト、マッパータイプの間違い等が原因かもしれません。A19やA20も参照して下さい。
A17-9 MSXのソフトの仕様かもしれません。MSXのソフトの説明書を確認するなどして下さい。

Q18 自分でBIOSを吸い出したんだが、エミュレータでうまく使えてないっぽいよ?
A18 BIOSのファイルの内容が正しいかどうか・ファイル名が正しいかどうか・ファイルの置き場所は正しいかどうかなどを確認して下さい。エミュレータのマニュアルやコンフィグファイルの中身が参考になるかもしれません。起動時のメッセージやエラーログが参考になることもあります(BIOSのイメージファイルのハッシュ値が違うというような警告が出ることもありますが、メモリマップドI/Oの領域を含むイメージファイルや、同じ型番の機種でもバージョン違いが存在する場合は、ハッシュ値が違っていても問題ない場合もあります)。また、MSX2やMSX2+などの「規格」ではなく、FS-A1やHB-F1XDJなどの「機種」を再現するタイプのエミュレータでは、BIOS吸い出しに使用した機種とエミュレータの設定を一致させるべきです。そうでない場合でも、例えばMSX2+をエミュレートする場合はMSX2+から吸い出したBIOSを使用するべきです。なお、fMSX98やfMSXSO等の、FDCをエミュレートせずにBIOSにパッチを当てる方式のエミュレータでは、ソニー系(特にHB-F1XDJ)から吸い出したDISK.ROMを使用したほうが良いかもしれません。パナソニック系だとダメかも。

Q19 ROMカートリッジから吸い出したゲームが動かないよ?
A19 マッパータイプの指定が正しくない可能性があります。マッパータイプを自動認識してくれるエミュレータが大半ですが、そのような場合でも手動でのマッパータイプ指定を試したほうが良いかもしれません。また、吸い出し失敗の可能性もあります。A17-4も参照して下さい。あるいは、そのエミュレータで動かせないMSXソフトである可能性もあります。

Q20 フロッピーから吸い出したゲームが動かないよ?
A20 MSXソフトのコピープロテクトが原因かもしれません。エラーセクタの情報を利用できるエミュレータで動かせば正常に動作する可能性があります。また、コピープロテクトを解除すれば正常に動作するかもしれませんが、このページの守備範囲外です。また、吸い出し失敗の可能性もあります。A17-4も参照して下さい。あるいは、そのエミュレータで動かせないMSXソフトである可能性もあります。

Q21 動作が重いよ?
A21-1 まず、実機での速度とエミュレータでの速度が異なる現象の場合は、Q22も参照して下さい。速度が不安定な場合は、Q23も参照して下さい。
A21-2 エミュレータの設定変更を試して下さい。画面の拡大や縦横比率やエフェクトに関する設定を調整したり、余計な音源などのエミュレーションをOFFにしたりすることで改善されることもあります。フレームスキップに関する設定もチェックしてみて下さい。ターボRよりもMSX2+のほうが、エミュレーションの処理が軽いかもしれません。また、ウィンドウモードよりもフルスクリーンモードのほうが軽いかもしれません。
A21-3 PCの設定変更を試して下さい。画面の色を16ビットにすることでエミュレータの動作が軽くなるような場合もあります。逆に、画面の色を32ビットにしたほうが良い場合もあるかもしれません。ハードウェアアクセラレータの設定変更によって動作が改善する場合もあります。
A21-4 PCのスペック不足を疑ったり、余計な常駐ソフトが動いていないかどうか等を確認して下さい。PCのスペックに関しては、「3Dに強いが2Dに弱い」や「整数演算に弱いが小数演算に強い」など、単純に優劣だけで語れない部分もあると思います。別のマシンや別のOSで試すのも1つの手です。
A21-5 別のエミュレータや、同じエミュレータの古いバージョンを使ってみて下さい。例えば10年前に公開されたエミュレータであれば、少なくとも10年前の最高性能マシンではそれなりに動作することが期待できるはずです。ただし、再現度など色々な点で劣るかもしれません。

Q22 実機での速度とエミュレータでの速度が異なるみたいなんだが?
A22-1 VDPの垂直帰線割り込みの周期は、MSXの機種によって異なります。NTSC仕様の機種では60Hz、PAL仕様の機種では50Hzのはずです。60Hz固定のエミュレータで50Hz専用のMSXソフトを動かしたり、エミュレータの設定をPALにして日本のMSXのBIOSを使用したりすると、割り込みの周期が不適切になってBGMのテンポやゲームの速度がおかしくなるかもしれません。エミュレータの仕様または設定・BIOS内の情報・MSXソフトの仕様または設定の組み合わせが正しくないと問題が発生する可能性があります。また、一部の古いエミュレータでは、割り込み周期を忠実に再現しない場合があります。
A22-2 エミュレータによっては、VDPやディスクアクセス等の速度を忠実に再現しないものがあります。また、ディスクアクセスの速度を切り替えできるエミュレータもあります。VDPやディスクアクセス等の速度に依存したMSXソフトをエミュレータで動かすと、実機とは速度が異なったり、動作がおかしくなることがあります。
A22-3 一部のエミュレータには、Z80の実行速度を忠実に再現しないものがあります。そういうエミュレータでは、動作速度に関するパラメータを適当に調節したりする必要があるかもしれません。また、Z80の実行速度をほぼ再現しているつもりでも、不具合によって速度が間違っている可能性もあります。例えばDJNZ命令の速度だけが大幅に間違っていて、それ以外の命令の速度は正確なエミュレータの場合、DJNZ命令を使って時間調整をしているMSXソフトは実機と速度が異なりますが、DJNZ命令を使っていないMSXソフトは実機とほぼ同じ速度で動くでしょう。
A22-4 Z80の実行スピードを自由に変更できるエミュレータもあります。そのような設定になっていないかどうか確認して下さい。

Q23 動作速度が不安定っぽい?
A23-1 blueMSXをAMDのデュアルコアCPUで動かして、動作速度が不安定になったりクラッシュしたりする場合は、AMDのDual-Core Optimizerを試すと良いかもしれません。それがダメなら1つのコアだけで動かしてみて下さい。
A23-2 常駐ソフト等、エミュレータ以外のプログラムの負荷が時間によって変化する場合、エミュレータの実行にも影響を及ぼす可能性があります。CPUのクロックが負荷に応じて変化する環境などでは特に要注意かもしれません。
A23-3 DirectXとデバイスドライバの相性によっては、そのような現象になることもあるらしいです。DirectXもデバイスドライバも最新のものを使用すると改善されるかもしれません。あるいはもしかすると、古いエミュレータは古いDirectXと古いデバイスドライバで使ったり、古いハードウェアや古いOSで使うほうが良いかもしれません。
A23-4 そのエミュレータの仕様や不具合かもしれません。A22-2やA22-3も参照して下さい。

Q24 文字が化けるよ?
A24-1 1バイトのひらがなやカタカナ等のフォントを使用しているMSXソフトには、日本のMSXのBIOSを使いましょう。
A24-2 漢字ROMを使用しているMSXソフトには、エミュレータでも漢字ROMが必要です。漢字ROM内蔵機種をエミュレートしているかどうかや、漢字ROMのイメージファイルがあるかどうかを確認して下さい。
A24-3 エミュレータの不具合、例えばVDPまわりの不具合かもしれません。別の機種の設定で動かしたり、別のエミュレータを試してみると良いかも。

Q25 動作がおかしいよ?
A25-1 エミュレータの不具合や仕様かもしれません。エミュレータのマニュアルも読んで下さい。別のエミュレータを試したり、エミュレータやPCの設定変更も試して下さい。同じエミュレータの新しいバージョンがあれば、それも試してみて下さい。古いバージョンも試してみて下さい。Q17からQ24の回答も参考にして下さい。
A25-2 吸い出しミスや、コピープロテクト、マッパータイプの間違い等が原因かもしれません。A17-4やA19やA20も参照して下さい。
A25-3 キーボードの挙動がおかしい場合は、Q27も参考にして下さい。

Q26 WindowsのキーとMSXのキーの対応がわからないんだが?
A26 同名のキーは大体同じです。ただし、日本と海外との違いでキーの対応が食い違う場合もありますので、A27-1も参照して下さい。[Ctrl]や[Shift]など、左右両方に存在するキーは片方しか使えなかったり片方は別の役割を持っている場合もあります。あとはエミュレータのマニュアルを読んで下さい。また、キーの対応を自由に変更できるエミュレータもあります。

Q27 キーボードの挙動がおかしいよ?
A27-1 日本と海外との違いでキーの対応が食い違う場合もありますので、日本製のMSXエミュレータで日本のMSXのBIOSを使ってみるのも1つの手です(ただし、日本製のMSXエミュレータでも例外はあります)。また、キーの対応を自由に変更できるエミュレータもあります。
A27-2 A4-3でも書きましたが、エミュレータを動かしているマシンのキーボード上の複数のキーを同時押しすると正しく認識されないこともあります。これはエミュレータのせいではありません。高価なキーボードを使用したり、複数のキーボードを使用することで改善できるかもしれません。
A27-3 キーボードの[CapsLock]や[カタカナひらがな]等を押したときの挙動がおかしい場合は、それらを使わないようにキーの対応を変更できるかどうか調べてみて下さい。
A27-4 MSXの実機でキーボード上の複数のキーを同時押しすると正しく認識されないこともあります。この挙動がエミュレータ上で再現されるかどうかはエミュレータの仕様かもしれません。

Q28 WindowsXPのコマンドプロンプトでMS-DOS用エミュレータを使うとサウンドがダメダメなんだが、何とかならないか?
A28 VDMSoundというツール(MSXエミュレータ専用ツールではありません)を使えば、音の問題は改善されるかもしれませんが、それよりはWindows用の新しいエミュレータを使ったほうが良いでしょう。

Q29 MSXゲームリーダーがWindowsVistaやWindows7で動かないんだが、使う方法は無いのか?
A29-1 公式には対応していません。WinDriverの試用版のファイルを流用したりinfファイルを書き換えたりすることで、Sunrise版のゲームリーダーが32bit版のVistaで使えたという報告も過去にはあったようですが、アスキー版のゲームリーダーでも使えるかどうか・現在のWinDriverの試用版でも使えるかどうか・WinDriverの試用規約に違反していないかどうか・最新のWindowsUpdateを適用したWindowsVistaやWindows7でも使えるかどうかは知りません。
A29-2 VMware PlayerでゲストOSとして32bit版のXPを動かして、そこにMSXPLAYerとデバイスドライバをインストールすれば、ホストが64bit版のWindowsでもゲームリーダーが使えることがあるようです。ただし、環境や設定によっては動かないかもしれません。特にUSB3.0とUSB2.0の両方のポートが存在するPC等では、片方のポートで動かなくても、もう片方のポートでは動いたりするかもしれません。
A29-3 msx3 project gamereader でググると、「ゲームリーダー付属のデバイスドライバを使わずに、WinUSBを使ってゲームリーダーを利用できるWindows用アプリケーション」らしき物が見つかると思います。私は試してないし、説明はスペイン語?のようなので詳しい話は分かりません。

Q30 エミュレータの不具合を発見したみたいなんだが、どうすればいい?
A30-1 まずは、エミュレータの一次配布元ページをチェックして下さい。その不具合に関する情報が既に公開されていたり、掲示板に誰かが書き込んでいて作者側からの応答があったりすれば放置して問題無いと思いますが、不具合に関して更なる情報を募集しているような場合は連絡したほうが良いでしょう。あとはインターネットで不具合情報を検索して下さい。その不具合情報が誰にも知られてなさそうであれば、エミュレータ作者に連絡したり、適切な掲示板や自分のホームページなどで情報を公開すると、作者やその他ユーザーの役に立つかもしれません。ただし、その不具合が修正されるとは限りません。
A30-2 エミュレータのソースが公開されている場合は、自分で不具合修正してみても良いでしょう。ただし、そのソースを自由に使用して良いかどうかはまた別の話です。

Q31 色々わからん!
A31 エミュレータのマニュアルを読んで下さい。インターネットで情報を検索して下さい。自分が読めない言語の情報でも、機械翻訳を利用するなどして無理やり読んで下さい。自分で色々調べたり試したりして下さい。MSXエミュレータ以外の知識も、必要に応じて身に付けて下さい。無料の手段にこだわらず、場合によっては有料の手段も検討して下さい。人に質問するときは安易に質問せず、必要な情報をわかりやすく提示するなど、回答者のことも考えて質問したほうが良いと思います。質問して回答を貰ったら、それに対する結果を返答したほうが良い場合も多々あると思います。本当に色々やってもダメなら、あきらめて下さい。

Q32 A22-2で書いてる、「VDPやディスクアクセス等の速度を忠実に再現しないもの」って、使う意味あるの?
A32 VDPコマンドやディスクアクセス等が一瞬で終わってしまうようなエミュレータ上で遊んでも特に問題無く動作するMSX用ソフトも多数あります。また、特に「VDPやディスクアクセス等が遅すぎるせいで快適に遊べないソフト」の場合、忠実に再現することしかできないエミュレータ上で遊ぶよりも快適です。さらに、データレコーダのロード時間は忠実に再現しないエミュレータのほうが喜ばれると思います。(音声データを聞く必要があるソフトではまた別ですが。)
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